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西工のあゆみ 挑戦と栄光の半世紀

偏平タイヤ低床車

K-MP518M
三菱ふそうK-MP518M

 西鉄と西工の低床化への取り組みの中で最も注目されるのが,偏平タイヤ低床車の標準採用である.1983年から本格的に展開しており,初期はT/Mのファイナル比を変更改造してまで偏平タイヤに交換した車両も存在した.通常はタイヤ外径を変えないように色々苦心するものだが,発想の転換で,タイヤ外径を小さく(11/70R22.5-14PR)することで約50mmの低床化を図ったもの.
 偏平率アップで乗り心地の悪化などがあるものの,偏平タイヤを最大に活用すべく,タイヤハウス形状やサス設定まで含めた総合的な対策を講じ,西工は,ツーステップ低床車では最も優れたレイアウトを実現するに至った.

K-CJA520
いすゞK-CJA520

 まず,国産ボデーでは初の偏平タイヤ専用タイヤハウスを用意.タイヤの動きを計算し,室内側の角を斜めカットすることによって,極限までタイヤハウス部の室内張り出しを小さくすることに成功.前扉の流動性も向上させた.また,サスのストロークからタイヤハウスのクリアランスを切りつめ,実験的手法(西工では社員を満載してフルロード状態にする実験が時折行われる由)で実力値から各車種ごとの専用寸法を見いだした.
 このような実績に基づいた経験を豊富に積むことによって,西工は非常に優れた偏平タイヤ用のタイヤハウスを用意することが可能となったのである.

次回更新をお楽しみに!
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