生駒駅は,東大阪線とそれ以外で駅改札区域が完全に分かれています(ケーブルは完全に別駅構造なのでここでは除外).中間改札が設けられていて,乗車券のチェックを行っています.というのは,中間改札が無かった場合,例えば生駒以遠〜地下鉄本町の難波経由定期券で東大阪線に乗車するのを防ぐため(東大阪線は加算運賃適用なので少し高い)なのだそうです.
この中間改札には東芝の第四世代機が並んでいます.では,例によって場合分けして見てみましょう.
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1.近鉄線内のみの乗車 |
近鉄東大阪線→生駒→近鉄奈良・生駒線など
中間改札では何も印字しません.残額不足で突入しようとすると,何と第四世代機のくせに精算機へどうぞと促されます.複数枚処理機能は殺しているのかも知れません.
近鉄奈良・生駒線など→生駒→近鉄東大阪線
こちらは,中間改札通過によって「生駒で下車し,生駒で復帰」する処理を行っています.まず1行目で発駅から生駒までの普通運賃を引きます.そして,2行目の乗車駅が「生駒連」になっている(生駒連絡改札の意味)のがポイント.下車時には発駅からの通算運賃との差額を引く必要がある(生駒〜下車駅の普通運賃とは異なる)ため,生駒での途中下車という扱いで金額欄にHが出てきます.
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2.近鉄〜大阪市交にまたがる乗車 |
大阪市交→近鉄東大阪線→生駒→近鉄奈良・生駒線など
大阪市交〜近鉄間の連絡乗車券の発売範囲はある程度限られています.そこで,境界駅の長田で一旦運賃が打ち切り計算になるのを利用して,生駒の中間改札通過時に「長田で降車して長田で乗車した」ような処理を行っています.こうすることで,例えば(連絡普通券の発売が設定されていない)名張でも近鉄は自社線内の運賃データだけ持っていれば処理できるようになっているのです.しかも,長田駅は大阪市交の管理であるにもかかわらず,近鉄長田と印字しているのがすごい所です.
これをもう少し広げてみると,大阪市のバス〜地下鉄乗継割引が適用されるパターンでは,上画像のようになります.乗継割引のCが金額欄に印字されますが,この処理を生駒の中間改札で行っているのがミソです.
近鉄奈良・生駒線など→生駒→近鉄東大阪線→大阪市交
こちらも東大阪線内下車と同様の取扱になり,生駒で一旦途中下車する処理を行っています.ただ,この方法だと大阪市交の全駅で,近鉄各駅からの運賃データを持っている必要があり,わざわざこんな事をする意味もないように思うのですが・・・.(中間改札通過の証明だけか?)
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