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京都市交通局
三菱ふそう K-車〜U-車

 京都市のふそう車は、横大路・洛西・九条・錦林・烏丸などに配置されています。呉羽系ボデーと並び、現在でも西工が一定の割合で購入されています。なぜかふそうと日デだけ東洋サーモのクーラを搭載した車両があり、外見上の大きな特徴となっています。

三菱ふそうK-MP118K K-MP118K
 53MCの頃が京都市仕様の毒が最もきついと言われています。前面窓は拡大型で、さらに小窓が2つ設けられているので、前照灯はかなり下に追いやられています。このグループのクーラは、三菱重工と東洋サーモコントロールの2種がありました。(この車両は三菱重工)

三菱ふそうK-MP118K K-MP118K
 58MC最初の一群です。K-車で、側面窓が標準サイズなのが識別点。1983年式。前年までは東洋サーモのクーラも並行導入されていましたが、このグループから三菱重工ダイヤエアコンに統一されました。この車両は低床車ですが、洛西には標準床車も存在していました。

三菱ふそうK-MP118M K-MP118M
 こちらは上欄の10.5m車です。この時期は、循環線などの輸送力を要求される路線向けにサイズの車両も並行購入されています。扉ガラスの赤文字表記、ステップの黄色塗装、側幕の方向表示など、京都市交仕様がキラ星のごとく輝く時期の車両です。

三菱ふそうP-MP118K P-MP118K
 翌年は、少数派と言われるP-MP118Kが購入されています。前年式との識別は、側面窓が拡大タイプになった点が最も簡単。低床車です。

三菱ふそうP-MP218K P-MP218K
 1年飛んで、1986〜87年式は本型式となっています(一部M尺あり)。MP118系とはルーバで区別可能。洛西には標準床車も存在しますが、その他は一般低床。

三菱ふそうP-MP618K P-MP618K
 1988年式は、電子制御機械式ATを試験導入することとなり、三菱でも西工車にてMMATが採用されています。上画像の車両もAT車。また、本年度から基本的に全車エアサスを標準採用されており、方向幕左右のブラックアウトと合わせてポイントになっています。

三菱ふそうP-MP618P
 ロング車
P-MP618P
 翌1989年式からは、前面方向幕の系統幕が廃止され、一体方向幕になっています。
 さて、ご覧のこの車両、全身に「毒」をちりばめられた近来希にみる強烈な個性を持った車両です。まず、何と言っても全長11.5mのP尺であること。そして、偏平タイヤ低床で、前中扉、おまけに中扉は4枚折戸というすごさ。東洋サーモのクーラが復活し、冷媒に代替フロン(R-22:現在では規制対象になっている中途半端なフロン)を使用しています。最後に側面窓が京都市初の逆T字(しかも京都市唯一のサッシ式)で、MMATというダメ押しまでなされて、とにかく息苦しいばかりの存在感を誇っています。
 洛西(営)に2台配置され、阪急桂〜洛西ニュータウン間の輸送に専用されています。

三菱ふそうU-MP618K U-MP618K
 U-車になってもさほど外観に変化なし。フォグランプの角形化は、純正ボデー同様P-車末期から行われており、全く以てアテにならないポイントです。

三菱ふそうU-MP618K U-MP618K
 他シャーシと同様に、逆T字窓が標準仕様となり、高級路線まっしぐらの車両です。西工ではヒドンピラー(アウターガラス)タイプが選択され、ブロンズ側面ガラス、リヤ1枚窓、室内は御所車のシート生地、前面は京都市お約束の視野拡大小窓と、まぁよくこれだけ金をかけたもんです。

三菱ふそうU-MP618K
 偏平タイヤ低床車
U-MP618K
 洛西(営)の5866号は一体どういう訳か、ご覧のように偏平タイヤ低床車になっています。しかも何とアルミホイールを装着。ボーッとしていたら見過ごしそうです。

三菱ふそうU-MP618K
 リフトバス
U-MP618K
 リフト車の増車分。いすゞと同様にB-IIを選択して小窓をなくしています。ふそうのリフト車はFOHを延長しているので、遠目にも何となく分かります。

三菱ふそうU-MP618P
 ロング車
U-MP618P
 洛西(営)の11.5m車はU-車でも数次にわたって増備され、数々の特徴は見事なまでに継承されています。唯一、側面窓が1次車のサッシ式からヒドンピラーに変更されており、当時一般車はまだ二段窓であったことから、この仕様が一般車に波及したと考えても良さそうです。

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