シビリアンテール |
日デの新長期規制大型路線車(RA273/274)は、灯火規制に適合させるため、リヤフラッシャーに日産自動車「シビリアン」で用いているパーツの供給を受けていました。具体的には、ストップ・ターン・バック・リフレクタ(反射板)を一体とした縦型灯器と、番号灯が該当します。
|
このデザインは中型車系へも展開され、PB-RMとPK-JPで標準採用されました。但し大型とは異なり、番号灯の出っ張りが車両全長を越えるため、リヤパネルを少しくぼませているのが中型系の特徴です。なお、縦型のコンビランプも灯器取付部分をくぼませていますが、これは大型も共通です。
|
汎用品テール |
しかし、このシビリアンテールは整備面での種々の問題が浮き彫りとなり、バスの世界で以前から使われてきた汎用品の角形ランプを縦に並べて対応するようになりました。
同時に番号灯もいすゞ/日野のLV/KVで使用していた手法(番号灯を2つ並べる)に変更。こうして、従来とは印象の異なるリヤスタイルが登場することになりました。
|
この汎用品テールにおいても、縦型の配列やボデーパネルを少しくぼませる手法はシビリアンテールを踏襲していて、なるだけ違和感のないように配慮されています。が、しかし、リフレクタ部分も一緒にくぼませていて、多少不器用な印象は残ります。
見比べていただければお分かりでしょうが、シビリアンテールとは灯器の縦横寸法が異なるため、ボデー側を含めて互換性はありません。
このリヤフラッシャー変更は、承諾の取れたユーザから順次移行したため、一時期は両タイプが並行して生産されました。バスではこの手の「順次移行」はよくある話です。
|
他車種の例 |
こちらはLV/KV系の例です。番号灯は以前から大型車用として市販されてきた市光などの製品を横に2つ並べて光量アップを図り、灯火規制に適合させたものです。灯器が台座に乗っているのが特徴。
|
こちらはふそうとの統合モデルJP/AJ、RM/ARの例。バンパー内に埋め込まれたフラッシャーも結局は汎用品を使っていることに変わりありません。番号灯についてはLV/KVと同じ手法によっていることが理解できます。
なお、リフレクタはRA/AA系の汎用品テールと同じパーツではないかと思われます。
|
西工における縦配列のリヤフラッシャーは、何と言っても日デP-RB系に始まる一連のシリーズが代表格。前面1枚窓のボデーを選択すると、リヤも必ずこれになっていました。
この他には、阪神養護学校のMPが、富山ボデーの標準仕様と同等の「縦配列下寄せ」フラッシャーで異彩を放っています。
|