SDの概要 |
西工製のスーパーハイデッカには、大別してSD-I、SD-II、SD-IIIの3種類があります。このうち、SD-IIIは、日デP-DA66UおよびP-DA67UE専用であったため、後2軸で簡単に識別可能です。しかし、SD-IとSD-IIとの区別は、馴れないうちは意外に難しいもの。そこで、編集子が用いる最も簡単かつ確実な識別法をご紹介しましょう。
(画像:日デU-RA520TBN [SD-I])
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SD-I:国産4シャーシに対応。実は、SD-Iは厳密にはスーパーハイデッカとは呼べないのです。というのも、シャーシがハイデッカ用のものを使用して架装されるからで、日野車体の以前の区別で言うと「高床I」に相当します。しかし、実態としてはスーパーハイデッカとして取り扱ってよく、SD-IIとのボデー面での差違は、全高がわずかに低い(SD-II比)程度。
SD-II:ふそうと日デのスーパーハイデッカシャーシ専用で、夜行高速車などに実績の多いボデー。西工で生産できるほぼ限界の高さを誇っています。
初代と二代目:1992年を境に、大きくモデルが分かれ、識別法も異なります。そこで、本稿でもモデル別にご紹介しましょう。
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初代SDの識別 |
この時期は、前面窓と運転席側面窓との下辺位置比較が最も確実な識別ポイントです。
SD-I | SD-II |
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写真をご覧の通り、SD-Iに比べるとSD-IIの方が下辺位置の差が少ないことに気づきます。これは、全高がSD-IIの方がわずかに高いため、その分前面窓が上に寄っているためです。この他のポイントとしては、角2灯式前照灯の新バンパーの場合、上縁に押さえの太い線があればSD-II、なければSD-Iといったものもあります。ただし、下津井電鉄のP-RU638BBは、同社お得意の角2灯式改造が行われた際、SD-IIと同じ見付けになったので注意が必要です(但し窓下辺位置の差違は法則通り)。
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山陽電気鉄道:いすゞP-LV719R [SD-I]
広島電鉄:日野P-RU638BB [SD-I]
西日本鉄道:三菱P-MS729S [SD-II]
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