今どきの中扉車 |
その昔、車掌が乗務していた頃は、車両もほとんど中扉オンリーでした。しかし、ワンマン化が進んだ今、中扉車が見られるのは、自動車教習所など特殊な用途に限られています。そんな中、スクールバスは中扉車が活躍するフィールドになっています。
これは和歌山県教委仕様の日デPDG-RM820GANで、ノンステの中扉車という驚きの組み合わせを誇ります。バス乗降の方法は学校側の構造に左右される関係で、仕様は地区ごとに豊かなバラエティがあります。
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で、この仕様を日デオリジナルスタイルに展開すると、こんな姿になります。日デKK-RM252GANで、ゼクセルのクーラコンデンサが初期型になっているのが外観上の特徴。前扉に相当する部分は、運転席側と同じサイズの引き違い窓になっていますが、サッシの勝手が逆になる(車両前方を必ず外側にする必要がある)ため、中扉車専用の部品になっています。その下は小ぶりな視野拡大窓で、これは西工標準サイズのようです。
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バラエティ豊かに |
こちらは京都府教委の仕様の例。日デPB-RM360GANのワンステです。中扉が4枚折戸で、側窓はサッシ式逆T字。ハイウェイミラーもポイントです。こちらも前扉に相当する部分の構造は上欄とほぼ同じになっています。前面には日デのオーナメントが付いており、他車種も同様の様子です。例えばエルガミオだとISUZUバッジが付いているといったあんばい。
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この手のスクールバスは、ちょっとした特装車のような仕様でもあり、西工が重宝される分野の一つです。ということで、日野が落札しても、こういう車両が納車されるわけで、なかなか見逃せません。日野KC-RJ1JJCAのワンステで、日野オーナメントにHINOロゴ入り。これは貴重な一品です。
教委ごとの方針により異なりますが、車両を自家用として調達する場合、台数口をまとめて入札される例が多く、このRJも京都府下の数校に存在するようです。西工製大型の中扉車では、北九州市が有名。
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