振り返ればE-I |
西工において、「路線ボディー観光マスク」という中途半端(あるいは自家用向け)なジャンルはE型に相当します。構造としては、骨格(ボデー断面線図)が路線用B型で、前面のみ一体大型バンパー(グリル)に方向幕なしの大型窓という形態です。ハイデッカのS型とは双子車種で、全高が唯一の相違点です。従来のE型は、この写真のようにグリルをS型と共通にしてきたため、前面窓の天地サイズが比較的小さく、あまりあか抜けしないボデーでした。
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1990年からはS型と同時にグリルが改良され、メッキ主体から一新したデザインとなりました。が、S型はまだしもE型はグリル部が分厚いイメージで、またまたあか抜けしないデザイン・・・でした。
下欄のE-II登場までは単に「E型」と呼称されていたものの、E-IIと区別するためにこのモデルは「E-I」と呼称されることになりました。後から呼称が変わるのは、初代SD-Iが当初「C-III」と呼ばれていた例があります。
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96MCのE-II |
96MCモデルチェンジと同時に、E型にも新種が登場、これを「E-II」として発売しました。そもそも、96MCの一体バンパーは3種類(一般路線用、スペアタイヤ付き、社名窓付き)あり、社名窓付きタイプにS型用の前面窓を組み合わせたものがこれです。意外によくマッチした仕上がりで「高級自家用車」的な雰囲気もあります。
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このE-IIは、特定や自家用などに順調に実績を伸ばし、逆にE-Iは特殊な例を除いてほとんど注文がなくなりました。そこへ来て、灯火規制でE-Iでは対応できないことになり、正式にE-Iは廃止となっています。
廉価版のハイデッカであったS型も同様の理由で廃止され、96MC系バンパーを使った「E-III」として発売されました。・・・まあ、そうは言っても「S-II」なんて言う方が感覚的には合ってますよね。
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