『やぁん、下から撮るのダメだって』

キラは手で制止するが、その手にはそれほど怒りはこもっていないようだ。
なおも突っ込まれるローアングルのカメラの列に抗う様子もない。
それでもそのままは恥ずかしいのだろう。両の手の指がレオタードにかかり、股布を引っ張り上げる。

しかしながらそれはあまり効果はなかったようだ。
多分、Vラインギリギリで手入れされた陰毛だろうがそのレオタードは伸縮性はあまりない様で、少し動くだけでキリキリとキラの股間に食い込むのだ。
その度に、右に左にキラのこんもりと茂った陰毛がパンストに押しつぶされた形で露になる。
根本的な解決は剃るしかないだろう。

(おま○この周りももじゃもじゃ状態♪)
(たわしWWW)
(そこは剃らないとまずいだろう。カメコ舐めてるのか?(;゜∀゜)=3ハァハァ)
(でも撮られるの知ってて剃ってないって、見せたいんじゃねえ?)
(ひょっとしてマン毛俺達に見せて楽しんでるんじゃ?)
(妄想乙)
ローアングルのカメコ達を見るキラの目は少し恍惚としているように見える。
確かにいつも撮影タイムが終わると、他のレースクイーンは下半身を隠すように上着を腰に巻いているが彼女がそうしているのを見たことがない。
いつもハイレグの股間を見せつけ、カメラが真下から追いかけるのを気にすることなくはみ出たお尻を揺すりながらサーキット内を歩いている。
(痴女光臨!!)

突き出されるレンズを制止することなく、脚を開きギリギリに食い込んだハイレグの股間を晒す姿は明らかにカメコ達を挑発しているようだった。
(キラちんって変態露出狂レースクイーンだったのね(;゜∀゜)=3ハァハァ)
(食い込み直す振りして、おま○こ露出事故しねえかな。)

レースクイーンはいつもカメコどものイヤラシイ視線にさらされている。
実際彼女のブログにも何度もイヤラシイ書込みがされ、サーキットにでればローアングルで追いかけられるのだ。
笑顔の中にカメコに対する侮蔑があって当然、嫌になった娘は止めていくし仕事として割り切っている娘もいる。
でも中にはカメコ達の視姦にさらされているうちに、淫乱な性に目覚める娘もいるかもしれない。
そんな妄想に取り付かれる位、今のキラの姿は淫靡でフェロモンが漂っていた。
(股の食い込み直してる時、なんか気持ち良さそうな顔してない?)
(してるしてる。なんか割れ目に食い込ませてオナってるみたいだよな。)
(キラちんの公開オナニー撮影会かよwwまじいきてぇ)
(ちょっとトイレで逝って来ます)
周りのカメコ達の息もあがっているのが分かる。多分俺と同じく向けられるカメラのレンズと同様に股間の一物はがちがちに勃起しているんだろう。


「ちょっと…ごめんね…」
撮影会の時間はまだ残っていたが、不意にキラはスタッフに声をかけて会場を後にする。
心配そうに話しかけるスタッフの様子を見ると体調が悪いとか言ったらしい。

キラちゃん以外に興味がない。俺も帰ろうと思ったが、ふと気が変わってあたりを徘徊することにした。


おまけ:妄想視線

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